2020年10月23日

withコロナのコミュニケーションについて

LTRでは、本ブログを通して経営者の皆さまのお役に立てる情報を定期的に発信していきます。
今回は、清水司法書士による「withコロナのコミュニケーションについて」を掲載しましたので、ご紹介します。

withコロナのコミュニケーションについて

みなさまこんにちは! 司法書士の清水です。

今年はコロナ禍ではじまり、私たちの日常からビジネスに至るまで大きな変化をもたらしました。しかも、その変化のスピードはとても速く、今なお変化の真っただ中にいます。私自身この変化に対し、当初は右往左往することもありましたが、現在は取り残されないように日々、前向きに取り組んでおります。このような状況がすでに8カ月以上も続いているので、みなさまも少しずつwithコロナの新しい生活様式にも慣れてきところではないでしょうか。

私にとってこのコロナ禍は、それまで当たり前に行っていたさまざまな活動が中止や延期になり、改めて人と人とのコミュニケーションの大切さを痛感した時期でもありました。そこで今回は、withコロナのコミュニケーションについてのお話をしたいと思います。

私が司法書士事務所を開業してから、今年(2020年)で20周年になります。最近は、相続人が多数の相続事案や、親族・医療・福祉関係等の当事者が多数の成年後見事案、企業のコーディネートにもたずさわっています。また、新サービスの共創をサポート・アドバイスする等、取り纏め役や調整役も担っております。さらに、業界団体や法人会・商工会・工業会等の地域法人団体の幹部として、今年2月までは頻繁に会議へ参加し、交流会、セミナーその他各種イベント主催などさまざまな方と直接会ってコミュニケーションを図ってきました。

今年も例年通り行事の予定が目白押しでしたが、コロナ禍で軒並み中止や延期に追い込まれ、対面によるコミュニケーションが図れない状況となりました。最近は、少しずつ緩和傾向にはありますが、昨年と同じ形式での交流やイベントは制限されたままの状態です。

このような取り纏めや調整役といった業務や、各種団体活動をスムーズに進めるためには、関係者との高い信頼関係が求められるため、コミュニケーションはいわば潤滑油として日頃から大切にしています。そういった意味において、今回のコロナ禍における大きな変化は、他の方よりも影響があったかもしれません。しかも、私はもともと根っからのアナログ人間で、これまでデジタルツールといってもメールやLINEぐらいしか活用していなかったので、その苦労や負担感はとても大きなものでした。

現在は、対面による場も徐々に行われるようになってきましたが、まだまだ大企業や一部の中小企業では対面が制限されているところも少なくありません。そういった中、当事務所では、主にオンライン会議システムの一つであるZOOMを活用して相談を受け、会議や交流会等を主宰しています。

この半年間、活用してみて感じることは、デジタルツールにもメリットとデメリットがあるという点です。対面とデジタルツールのどちらか一方を活用するということではなく、会議等の目的や参加者の属性(年齢、居住地等)その他の状況に合わせて使い分け、同時に併用していくことが適切であると感じています。

また、デジタルツールを活用する場合にはモニター越しのため、どうしても言葉を伝えにくい傾向があります。そこで対面とは少し表現の仕方を変え(少しオーバーアクションにする等)、より丁寧に説明するなどを心がけ、コミュニケーションの質を高める工夫も必要になります。ただこの点については、今後さらに使いやすいデジタルツールが出ることで、既存のツールでもカスタマイズされ活用しやすくなっていくことでしょう。

そこで、私が感じた「デジタルツールを活用する際のメリットとデメリット」について、以下にまとめてみました。

<メリット>
〇感染予防になる
〇行き帰りの時間・労力・交通費を節約できる
〇会議の延長が少ない(決めた時間に終わる)
〇時間管理がしやすい
〇自分の好きな場所で参加できる
〇外出制限下でも活動できる
〇会議後に食事などの付き合いをする必要がない
〇距離感ができることで発言が促される
〇遠距離同士でもコミュニケーションが図れる
〇緊急時のコミュニケーションツールが多様になる
〇少人数であれば負担感は少ない
〇報告会等の形式的なやり取りで済む場合は特にメリットが大きい

総じていえばビジネスの場面での効率性やルーティーンな形式の場面では、とても有効な手段であると言えます。当事務所の体験では、遠距離に住んでいる当事者間の調整役を担う場合や、時間が限られている方、身体が不自由な方のご相談を受ける場合など、会議の場に赴く時間がない際にはとても役に立っています。

<デメリット>
〇相手の表情や感情が読み取りにくい
〇五感からの情報を得られない(受け取れる情報量が少ない)
〇対面とは異なる表現方法や、より丁寧な説明をする必要がある
〇相手のデジタルツールに関する知識や習熟度に左右される
〇画像や音声など機器の性能によって左右される
〇長時間のイヤフォンの利用により耳が疲れる
〇モニター越しなので人間関係の深ぼりがしにくい
〇モニター越しなので距離感を感じる
〇対面に比べ、無意識に相手の感情等を読み取ろうとするので疲れやすい
〇空気感や雰囲気を醸成しにくい
〇対面に比べ、相互コミュニケーションによる創発(新しいアイデアや発想が出る)が
なされにくい
〇機器の不具合で通信が中断してしまうことがある
〇複数人では話しがしづらい面がある
〇個人(特に年長者)の方は対面を好む傾向がある
〇ちょっとした雑談がしにくい
〇事前にパスワードを送る、機器のセッティングなど段取りが必要になる

総じていえば、デジタルツールはモニター越しなので、対面の時よりも言葉や気持ちを相手に伝えにくい、また、相手にとっても伝わりにくいと言えます。そこで、対面の時とは表現方法を変え、より分かりやすい説明をする必要性を感じています。

私は、人と人とのコミュニケーションの重要性は、今後も変わるものではないと思っています。逆にコロナ禍で新たな社会が訪れ、新たな価値やサービスの創造性が求められるようになるので、これまで以上にコミュニケーションは大切になってくるでしょう。コミュニケーションを上手に図れると、新たな気づきを得られたり、発想が生まれたり、安心感を得られたり、愉しい時間を共有できたりなど、暮らしやビジネスを上で大きな恩恵があります。

コロナ禍の収束がなかなか見えませんが、withコロナ時代の中で、デジタルコミュニケーションツールを上手に活用し、日常やビジネスにお役立ていただければと思います。
(司法書士 清水 敏博)

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