2019年06月30日
【経営者の皆さま向けお役立ち情報】政府が中小企業の後継者に個人保証を求めない枠組みを整備
LTRでは、本ブログを通して経営者の皆さまのお役に立てる情報を定期的に発信していきます。
今回は「政府が中小企業の後継者に個人保証を求めない枠組みを整備」の紹介をします。
2019年5月31日、日本政府は中小企業の事業承継を促進するため、「後継者に企業の借金の個人保証を求めない枠組みを整える」と発表しました。同日、安倍晋三首相は中小企業関係者の会合で「個人保証脱却・政策パッケージを政府与党一丸で速やかに実行する」と表明しています。
実行に移されるのは2020年からの方針となっていますが、この記事をご覧になっている頃には既に成長戦略に盛り込まれているはずです。
新たな枠組みでは、政府系の商工中金は一定の財務条件などを満たす企業への融資が「原則無保証化」されていきます。また、民間金融機関には個人保証に頼らない融資の拡充を要請し、中小企業の資金繰りの透明性向上も支援することになっています。
参照:事業承継政策について(一部)
(1)事業承継税制の抜本拡充
●事業承継の際の贈与税・相続税の納税を猶予する「法人向け事業承継税制」を、2018年度の税制改正で抜本的に拡充。
●申請は拡充前の年間400件程度から、年間6000件に迫る勢い。
〈第三者承継への支援〉
●後継者不在の中小企業・小規模事業者の事業引継ぎを支援するため、マッチング支援を行う「事業引継ぎ支援センター」を全国47都道府県に設置。
●相談件数は30,000件を突破し、2,000件以上の事業引継ぎを実現。
●2018年に中小企業等経営強化法を改正し、M&Aによる事業承継を支援対象に追加することで第三者への事業承継を後押し。
●具体的には
@事業承継のために、合併・会社分割・事業譲渡を行って不動産の権利移転が生じる場合に登録免許税・不動産取得税を軽減、
A許認可承継の特例などの支援措置が利用可能。