2019年05月23日

【経営者の皆さま向けお役立ち情報】事業承継の人材的な課題

LTRでは、本ブログを通して経営者の皆さまのお役に立てる情報を定期的に発信していきます。

今回は「事業承継の人材的な課題」をテーマにした事例の紹介をします。

<A社の概要>
創業:1974年
従業員数:97人(2018年末)
事業内容:機械の保守・点検・改造に関わるサービス
承継:社長(父親)から専務取締役(長男)へ


<ポイント>
経営者の退陣は、新たな経営者が会社を経営していくことにつながります。中小企業の多くは、社長個人の強力なリーダーシップや独自のコネクションによって経営が成り立っている部分が少なくありません。ですから何の準備もないまま突然に経営者が交代すると、会社自体が正しく円滑に機能しなくなる恐れがあるわけです。

■誰に承継させるか
事業承継は、まず「承継する誰にするか」を決めることから始まります。A社は、専務取締役であると同時に現社長の長男を候補者として事業承継のプロセスを進めていきました。

〈課題〉経営者教育
何の準備もないまま、いきなり自分の子どもを社長の座に就かせる。これは最悪な行為です。A社では、長男を早い段階から社長のそばに置いて実務を担当させたり、多様な研修に参加させたりすることで、経営のイロハを修得させていました。

〈課題〉社内周知
社員の不満を招かないための施策も万全でした。徐々に次の後継者について周知させていくとともに、承継後の経営がスムーズにいくよう組織再編などにも取り組んでいったのです。

〈課題〉家族への説明
家族承継で忘れてはならないのが、家族への説明です。特に兄弟がいる場合は、経営権を巡る争いが勃発する怖れがあります。A社の社長にも長男と次男がいました。次男は営業部長としてA社を支えていましたが、「経営者を務めるための経験がまだ浅い」という理由で候補者には上がっていませんでした。社長はそのへんのことを事前に次男にしっかり話していましたので、醜い覇権争いを見ずに済んだわけです。

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