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2021年06月11日
コロナ禍での”収入減”への対処法
今回は「コロナ禍での”収入減”への対処法」を紹介します。
※こちらの記事は「LTR通信2021春号」に掲載中です。
1. 「Needs(必要支出)」と「Wants(欲しい支出)」の違いを意識する
収入が減った分、どこかで支出を削減する必要があります。家計の見直しのポイントは、Needs項目の保険、スマホ料金プランなどの「固定費」と、Wants項目の菓子類や酒類などの「変動費」との違いを意識して、衝動買いを控えたり、購入を先送りするなど、削減可能なところから着手することです。
2. お金に優先順位を付け、備える貯蓄も大切に
お金には優先順位を付け、イ)貯蓄、ロ)Needs、ハ)Wantsの順が良いでしょう。ハ)ロ)イ)の順番でお金を残そうとしても、貯蓄はたまたま「残ったお金」となるので、貯められない「使い込みしやすい」残し方となります。
家計収入が減少しているときは、将来のための貯蓄とともに、日常費では賄えない電化製品の故障等による「生活必需品の購入費用」や、冠婚葬祭等の「予期せぬ出来事の支払い」といった最低限必要なお金も、備える貯蓄として大切です。
3. 「残すお金」と「使うお金」を分けて管理する
コロナの接触感染防止の効用もあり、利用する方が増え始めたクレジットカード決済・QRコード決済などのキャッシュレス決済は、預金口座から引き落としになる場合が多く、一つの口座だけだと「貯まらない」という事態も想定されます。
銀行口座を、「残す用」と「使う用」に分けておけば、残高管理が容易・明確になるとともに、「使ったお金の見える化」で家計管理の意識が高まり、使い過ぎの防止に役立つでしょう。
4. コロナの悪影響を逆手に取る
感染症予防で「行動制限」が求められる中、家計支出のうち外食費・レジャー費・交通費・交際費が減少しているご家庭は多いと思います。
その反面、食費や光熱費などの「巣ごもり消費」は増加しています。巣ごもり消費は、外食費などの支出の減少分を下回る増加に止めて、家計収支を改善させましょう。
いずれコロナも一段落する日が訪れるでしょう。そのときには、それまでの制約から解き放され、使い過ぎる恐れもあるので注意しましょう。(ファイナンシャルプランナー 石村 衛)