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お役立ち情報
2022年08月16日 [お役立ち情報]

中小企業の強み「現場改善で組織に大きな変化が!」(パート2)

こんにちは。中小企業診断士の西端です。私は、毎日さまざまな業種の企業を訪問しています。その多くは、従業員が100名以内の中小企業です。大手企業と比較すると、経営資源や事業規模などあらゆる違いがありますが、もちろん中小企業にも多くの強みがあります。

前回のパート1では、そんな強みを生かしながら、現場改善に挑むB社(北関東エリア)の事例をご紹介しました。今回も引き続き、私がB社の現場で見たことや感じたこと、おとずれた変化などについてお話しします。

※秘密保持の関係上、地域や業種などお客様情報の一部を変更させて頂いております。

▶前回の記事(パート1)もあわせてご覧ください。
中小企業の強み「現場改善で組織に大きな変化が!」(パート1) 





「現場改善プロジェクト」が発足された翌日、A課長とB課長はさっそく打ち合せをおこない、私(中小企業診断士・西端)もその場に同席しました。

A課長:「さっそくですがBさん、私たちと一緒に取り組むプロジェクトンバーを何名か選抜しませんか?」
B課長:「そうですね、どうしましょうか?」
西端:「あの、それなんですが、まずはAさんとBさんで始めてみたらどうでしょう? できれば今回のプロジェクトは、“強制的にやらせている“というものではなく、自主性を大事にできればと!」
A課長:「なるほど、確かにそうですね」
B課長:「正直、ちょっと不安もありますが……。まずは、私たちの『現場を変えたい』という気持ちを行動に移しましょう」


その後も打ち合せは続き、A課長とB課長は具体的な整理整頓の段取りを立て始めました。ここで私が感じたことは、『すでに現場改善は進んでいる』ということでした。私のちょっとした一言で、AさんとBさんの気持ちは大きく変わり、スピード感をもって話し合いを進めていったのです。私はこの段階で、このプロジェクトが大きく前進することを確信しました。




整理整頓といっても身近なデスク周りのレベルではなく、工場全体となるとそれなりの労力がかかります。そこでまず、A課長は工場内で現在使用している棚やケースなど、保管場所の見直しから図りました。無駄なスペースを作らず、空間を有効活用できるような収納を考えていったのです。

同時にB課長は、不要な物を整理していく段取りを考えます。そこは、現場のメンバーに協力してもらう必要があるため、不要なものを入れるボックスを作り、期限を決めて各自が整理するようアナウンスしました。すると翌日から、ボックスには多くの“あらゆる物”が入るように! 

それだけでなく、あるメンバーからB課長へ新たな提案がありました。「棚を整理するのと同時に、何が入っているかを明確にするためにデータで管理していく形はどうでしょう? 私が管理表を作るので、一度見てもらえますか?」



これには、B課長も大変驚いているようでした。特に今回提案をしてきたメンバーは、どちらかというと業務において“受け身”のタイプ。まさか何かを提案し、自らが行動するとは思わなかったのです。

翌週、A課長とB課長と私(中小企業診断士・西端)で、ここ1ヶ月の振り返りを兼ねたミーティングをおこないました。すると、A課長からこんな発言が。

「現場改善プロジェクトで、もう一つチャレンジしたいことがあるんです。これまでの整理整頓と比べると少しハードルが高いんですが、私は今なら実現できると感じています。実はBさんには『ちょっと急ぎすぎじゃないか?』と反対されているんですが……」

着実にプロジェクトを進めたいというB課長。メンバーが前向きなこのタイミングで、次のプロジェクトに挑みたいというA課長。私には、両者の意見にそれぞれ納得する部分がありました。

チャレンジの具体的な内容とは、いったいどんなものなのでしょうか? 詳しくは、また次のコラムでご紹介したいと思います。お楽しみに!

☆次回(パート3)は、8月22日(月)に掲載の予定です。
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