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LTR通信
2024年07月07日 [LTR通信]

【えるカフェ】ネコのいる生活のススメA

※こちらの記事は「LTR通信2024春夏号」に掲載中です。





2023年夏、茶茶丸(キジトラのマンチカンの子ネコ、オス)が家族となりました。思えば不思議なご縁でした。これまでネコを飼う選択肢はわが人生に微塵もなかったのです。

しかし、たまたま台風で家族旅行が中止になり、たまたま予定の空いていたいとこ家族の家に遊びに行き、たまたまいとこ家族が飼い始めたばかりの子ネコを可愛がり、たまたま翌日買い出しに出かけたとき、様子を見るだけと軽い気持ちで立ち寄ったペットショップに茶茶丸がいて、妻が一目惚れしてお試し飼育をすることになったのです。

でも、すんなり「飼いましょう」と決まったわけではありません。これまでわが家では、金魚一匹飼ったこともありませんでした。

本当に責任を持って面倒を見られるのか、病気になったら大変ではないか、トイレのしつけはできるのか、旅行に行くときはどうするのか、家具や壁が引っ掻かれてグチャグチャになるのではないか、子ネコのうちは可愛いけど成猫になったらどうなるのか、先に亡くなったら悲し過ぎるのではないか等々、飼わない理由はいくらでも出てきます。

侃々諤々(かんかんがくがく)の家族会議の最中、傍で聞いていた茶茶丸が「え、まさかのお別れですか?」とでも言いたげに、ニャーニャー鳴いてアピールしています(ネコはおそらく人間の考えていることが分かっています)。

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茶々丸(キジトラのマンチカン、2ヶ月半、男の子)



議論の末、わが家では息子(小学校4年生、9歳)に判断を任せることにしました。新しい家族を迎え入れるわけですから、責任を持って飼うことができるのかどうか、あとから悔やむことのない選択をしなさい、と息子の意思を尊重することにしたのです。もちろん親は決意しています。しかし家族の全員が覚悟を決めることが大切です。

当初子ネコがやってきたことを喜んでいた息子も、命を預かる責任の重さを感じ、本当に世話ができるのかどうか、飼う飼わないの間を行ったり来たり一晩しっかり悩んで考えました。悩んで考えた末に「飼う!」という決断に至ったのでした。

いったん家族となってしまいますと、これまで茶茶丸のいなかった生活が信じられなくなります。息子曰く、なんと彩りのない生活を送っていたことかと。妻も次男ができたようにメロメロです。飼う前の心配事のすべてが、もうどうとでもなるさと気にならなくなってしまいました。(続く)(弁護士 竹中 一真)

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