2019年06月13日
【経営者の皆さま向けお役立ち情報】安定株主を確保するための対策
LTRでは、本ブログを通して経営者の皆さまのお役に立てる情報を定期的に発信していきます。
今回は「安定株主を確保するための対策」を紹介します。
本来、自社株は実際に経営を引き継ぐ人が全額相続できるのがベストです。ただ、実際には遺産分割などで全株式を後継者が取得できないケースもあります。
そうなると、後継者は将来、他の株主からの口出しなどで苦労するかもしれません。そういう意味では、事業承継には「安定株主を確保する」という観点も重要です。
◆安定株主対策とは
取締役の選任・解任や合併など、経営上の最重要事項は株主総会で決議されます。株主総会では各株主が議決権を行使することで決議が行われますから、安定した経営を行うには一定の議決権を確保する必要があります。
この一定の議決権を経営者が一人で確保できない場合、自分と同一あるいは同一方向の意思決定をしてくれる株主を確保しなくてはなりません。このような中長期的に安定的な経営のための議決権行使に協力してくれる株主を安定株主といいます。
◆誰を安定株主とするか
これは、各社の状況や経営者の考え方によって異なりますが、一般的には次のように区分され、番号が大きくなるほど、安定度は低いと考えられています。
(1)オーナー・親族
安定株主をもっとも狭く捉える考え方で、安定度は抜群。これだけで必要な議決権を確保できていれば、相当安定した経営を図ることができます。
(2)オーナー・親族・役員
共同経営の役員がいる場合、創業時からオーナーの信頼度が非常に高い役員がいる場合です。ただ、役員は退職時に持株を処分することが多いでしょうから、将来的には安定株主でなくなる可能性があります。
(3)従業員、従業員持株会
従業員や従業員持株会の持株は主に従業員の長期的な財産形成・福利厚生を目的としたもので、これらを安定株主として考える場合です。しかし、終身雇用制度が崩壊した現在は、「安定度は必ずしも高くはない」とも考えられます。
(4)取引先、金融機関など
取引先については、事業の提携先などで密接な関係にあれば安定度は高いでしょう。しかし、事業上の関係や先方の業績によっては常に売却される怖れもあります。
(5)友人、知人
オーナーの知人や友人が株主に招かれることがありますが、個人株主の場合は違う観点で注意が必要。たとえば、反社会的勢力との関係について当該株主本人だけでなくその親族も問題になることがあります。こうした個人の背景を調査するには限界がありますから、特に慎重さが必要です。
今回は「安定株主を確保するための対策」を紹介します。
本来、自社株は実際に経営を引き継ぐ人が全額相続できるのがベストです。ただ、実際には遺産分割などで全株式を後継者が取得できないケースもあります。
そうなると、後継者は将来、他の株主からの口出しなどで苦労するかもしれません。そういう意味では、事業承継には「安定株主を確保する」という観点も重要です。
◆安定株主対策とは
取締役の選任・解任や合併など、経営上の最重要事項は株主総会で決議されます。株主総会では各株主が議決権を行使することで決議が行われますから、安定した経営を行うには一定の議決権を確保する必要があります。
この一定の議決権を経営者が一人で確保できない場合、自分と同一あるいは同一方向の意思決定をしてくれる株主を確保しなくてはなりません。このような中長期的に安定的な経営のための議決権行使に協力してくれる株主を安定株主といいます。
◆誰を安定株主とするか
これは、各社の状況や経営者の考え方によって異なりますが、一般的には次のように区分され、番号が大きくなるほど、安定度は低いと考えられています。
(1)オーナー・親族
安定株主をもっとも狭く捉える考え方で、安定度は抜群。これだけで必要な議決権を確保できていれば、相当安定した経営を図ることができます。
(2)オーナー・親族・役員
共同経営の役員がいる場合、創業時からオーナーの信頼度が非常に高い役員がいる場合です。ただ、役員は退職時に持株を処分することが多いでしょうから、将来的には安定株主でなくなる可能性があります。
(3)従業員、従業員持株会
従業員や従業員持株会の持株は主に従業員の長期的な財産形成・福利厚生を目的としたもので、これらを安定株主として考える場合です。しかし、終身雇用制度が崩壊した現在は、「安定度は必ずしも高くはない」とも考えられます。
(4)取引先、金融機関など
取引先については、事業の提携先などで密接な関係にあれば安定度は高いでしょう。しかし、事業上の関係や先方の業績によっては常に売却される怖れもあります。
(5)友人、知人
オーナーの知人や友人が株主に招かれることがありますが、個人株主の場合は違う観点で注意が必要。たとえば、反社会的勢力との関係について当該株主本人だけでなくその親族も問題になることがあります。こうした個人の背景を調査するには限界がありますから、特に慎重さが必要です。