2019年10月26日
【くらしに関する法律知識】ニュース:相続法改正「法務局における遺言書の保管」
LTRでは、本ブログを通して皆さまのお役に立てるくらしに関する法律知識・情報を定期的に発信していきます。
今回はニュース相続法改正「法務局における遺言書の保管」を紹介します。
自筆証書遺言は手軽に書くことができる反面、保管場所には注意が必要です。どこにしまってあるかを家族に伝えておくとスムーズに相続できますが、内容によっては家族が遺言書を破棄、改ざんする恐れがあります。
こうした問題を解決しやすいように法律の見直しが行われ、2020年7月10日から自筆証書遺言を法務局で保管できる制度ができました。
保管されるのは遺言書の原本と画像データ
■自筆証書遺言の保管の手続き
自筆証書遺言の保管の手続きは、次の場所を管轄する法務局で行います。
・遺言書を書いた人の住所地
・遺言書を書いた人の本籍地
・遺言書を書いた人が所有している不動産の所在地
手続きには遺言書のほか、遺言を書いた人の本人確認書類など所定の書類が必要です。法務局で中身を確認するため、遺言書の封は行いません。
提出された自筆証書遺言は、法律上の要件を形式的に満たしているかの確認が行われ、原本を保管したうえで画像データとして記録されます。
■相続開始後の手続き
遺言書を書いた人が死亡して相続が始まった場合は、次のことができます。
・誰でもできる事項
自分が相続人になっている遺言書の有無の確認
・相続人など関係者ができる事項
遺言書の原本の閲覧、遺言書の画像データの確認
遺言書有無の確認と画像データの確認は、全国どこの法務局でも申請ができます。遺言書原本の閲覧は、遺言書が保管されている法務局で申請します。遺言書原本の閲覧や画像データの確認の申請が行われると、法務局からすべての相続人に対して遺言書を保管していることが通知されます。
なお、自筆証書遺言は家庭裁判所で検認手続きを行う必要がありますが、法務局で保管した自筆証書遺言は検認手続きが不要になります。
保管制度を使っても万全ではない
自筆証書遺言の保管制度では遺言書が厳重に保管されるうえ、所在も簡単にわかるようになります。改ざんの恐れもなく、相続がスムーズにできることが期待されます。
しかし、いくら制度が改善されても、家族が遺言書を探すために法務局に問い合わせなければ遺言書は見つかりません。ですから、遺言書を法務局で保管する場合は、そのことを家族にも伝えておくようおすすめします。
何らかの事情で遺言書を書き直した場合は、その都度、最新の遺言書を法務局で保管するようにしましょう。既に保管していた古い遺言書については、保管を撤回することができます。
今回はニュース相続法改正「法務局における遺言書の保管」を紹介します。
自筆証書遺言は手軽に書くことができる反面、保管場所には注意が必要です。どこにしまってあるかを家族に伝えておくとスムーズに相続できますが、内容によっては家族が遺言書を破棄、改ざんする恐れがあります。
こうした問題を解決しやすいように法律の見直しが行われ、2020年7月10日から自筆証書遺言を法務局で保管できる制度ができました。
保管されるのは遺言書の原本と画像データ
■自筆証書遺言の保管の手続き
自筆証書遺言の保管の手続きは、次の場所を管轄する法務局で行います。
・遺言書を書いた人の住所地
・遺言書を書いた人の本籍地
・遺言書を書いた人が所有している不動産の所在地
手続きには遺言書のほか、遺言を書いた人の本人確認書類など所定の書類が必要です。法務局で中身を確認するため、遺言書の封は行いません。
提出された自筆証書遺言は、法律上の要件を形式的に満たしているかの確認が行われ、原本を保管したうえで画像データとして記録されます。
■相続開始後の手続き
遺言書を書いた人が死亡して相続が始まった場合は、次のことができます。
・誰でもできる事項
自分が相続人になっている遺言書の有無の確認
・相続人など関係者ができる事項
遺言書の原本の閲覧、遺言書の画像データの確認
遺言書有無の確認と画像データの確認は、全国どこの法務局でも申請ができます。遺言書原本の閲覧は、遺言書が保管されている法務局で申請します。遺言書原本の閲覧や画像データの確認の申請が行われると、法務局からすべての相続人に対して遺言書を保管していることが通知されます。
なお、自筆証書遺言は家庭裁判所で検認手続きを行う必要がありますが、法務局で保管した自筆証書遺言は検認手続きが不要になります。
保管制度を使っても万全ではない
自筆証書遺言の保管制度では遺言書が厳重に保管されるうえ、所在も簡単にわかるようになります。改ざんの恐れもなく、相続がスムーズにできることが期待されます。
しかし、いくら制度が改善されても、家族が遺言書を探すために法務局に問い合わせなければ遺言書は見つかりません。ですから、遺言書を法務局で保管する場合は、そのことを家族にも伝えておくようおすすめします。
何らかの事情で遺言書を書き直した場合は、その都度、最新の遺言書を法務局で保管するようにしましょう。既に保管していた古い遺言書については、保管を撤回することができます。